社会保険労務士法
(昭和四十三年六月三日法律第八十九号)


最終改正:平成二二年三月三一日法律第一九号


 第一章 総則(第一条―第七条)
 第二章 社会保険労務士試験等(第八条―第十四条)
 第二章の二 登録(第十四条の二―第十四条の十三)
 第三章 社会保険労務士の権利及び義務(第十五条―第二十三条の二)
 第四章 監督(第二十四条―第二十五条の五)
 第四章の二 社会保険労務士法人(第二十五条の六―第二十五条の二十五)
 第四章の三 社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会(第二十五条の二十六―第二十五条の五十)
 第五章 雑則(第二十六条―第三十一条)
 第六章 罰則(第三十二条―第三十八条)
 附則

   第一章 総則


(目的)
第一条  この法律は、社会保険労務士の制度を定めて、その業務の適正を図り、もつて労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資することを目的とする。

(社会保険労務士の職責)
第一条の二  社会保険労務士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない。

(社会保険労務士の業務)
第二条  社会保険労務士は、次の各号に掲げる事務を行うことを業とする。
一  別表第一に掲げる労働及び社会保険に関する法令(以下「労働社会保険諸法令」という。)に基づいて申請書等(行政機関等に提出する申請書、届出書、報告書、審査請求書、異議申立書、再審査請求書その他の書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識できない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)をいう。以下同じ。)を作成すること。
一の二  申請書等について、その提出に関する手続を代わつてすること。
一の三  労働社会保険諸法令に基づく申請、届出、報告、審査請求、異議申立て、再審査請求その他の事項(厚生労働省令で定めるものに限る。以下この号において「申請等」という。)について、又は当該申請等に係る行政機関等の調査若しくは処分に関し当該行政機関等に対してする主張若しくは陳述(厚生労働省令で定めるものを除く。)について、代理すること(第二十五条の二第一項において「事務代理」という。)。
一の四  個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律 (平成十三年法律第百十二号 )第六条第一項 の紛争調整委員会における同法第五条第一項 のあつせんの手続並びに雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 (昭和四十七年法律第百十三号)第十八条第一項 、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 (平成三年法律第七十六号)第五十二条の五第一項 及び短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律 (平成五年法律第七十六号)第二十二条第一項 の調停の手続について、紛争の当事者を代理すること。
一の五  地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第百八十条の二 の規定に基づく都道府県知事の委任を受けて都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争(個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第一条 に規定する個別労働関係紛争(労働関係調整法 (昭和二十一年法律第二十五号)第六条 に規定する労働争議に当たる紛争及び特定独立行政法人等の労働関係に関する法律 (昭和二十三年法律第二百五十七号)第二十六条第一項 に規定する紛争並びに労働者の募集及び採用に関する事項についての紛争を除く。)をいう。以下単に「個別労働関係紛争」という。)に関するあつせんの手続について、紛争の当事者を代理すること。
一の六  個別労働関係紛争(紛争の目的の価額が民事訴訟法 (平成八年法律第百九号)第三百六十八条第一項 に定める額を超える場合には、弁護士が同一の依頼者から受任しているものに限る。)に関する民間紛争解決手続(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律 (平成十六年法律第百五十一号)第二条第一号 に規定する民間紛争解決手続をいう。以下この条において同じ。)であつて、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として厚生労働大臣が指定するものが行うものについて、紛争の当事者を代理すること。
二  労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類(その作成に代えて電磁的記録を作成する場合における当該電磁的記録を含み、申請書等を除く。)を作成すること。
三  事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、又は指導すること。
2  前項第一号の四から第一号の六までに掲げる業務(以下「紛争解決手続代理業務」という。)は、紛争解決手続代理業務試験に合格し、かつ、第十四条の十一の三第一項の規定による付記を受けた社会保険労務士(以下「特定社会保険労務士」という。)に限り、行うことができる。
3  紛争解決手続代理業務には、次に掲げる事務が含まれる。
一  第一項第一号の四のあつせんの手続及び調停の手続、同項第一号の五のあつせんの手続並びに同項第一号の六の厚生労働大臣が指定する団体が行う民間紛争解決手続(以下この項において「紛争解決手続」という。)について相談に応ずること。
二  紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間に和解の交渉を行うこと。
三  紛争解決手続により成立した和解における合意を内容とする契約を締結すること。
4  第一項各号に掲げる事務には、その事務を行うことが他の法律において制限されている事務並びに労働社会保険諸法令に基づく療養の給付及びこれに相当する給付の費用についてこれらの給付を担当する者のなす請求に関する事務は含まれない。

(資格)
第三条  次の各号の一に該当する者であつて、労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して二年以上になるもの又は厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるものは、社会保険労務士となる資格を有する。
一  社会保険労務士試験に合格した者
二  第十一条の規定による社会保険労務士試験の免除科目が第九条に掲げる試験科目の全部に及ぶ者
2  弁護士となる資格を有する者は、前項の規定にかかわらず、社会保険労務士となる資格を有する。

第四条  削除

(欠格事由)
第五条  次の各号のいずれかに該当する者は、第三条の規定にかかわらず、社会保険労務士となる資格を有しない。
一  未成年者
二  成年被後見人又は被保佐人
三  破産者で復権を得ないもの
四  懲戒処分により社会保険労務士の失格処分を受けた者で、その処分を受けた日から三年を経過しないもの
五  この法律又は労働社会保険諸法令の規定により罰金以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過しないもの
六  前号に掲げる法令以外の法令の規定により禁錮以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過しないもの
七  第十四条の九第一項の規定により登録の取消しの処分を受けた者で、その処分を受けた日から三年を経過しないもの
八  公務員(独立行政法人通則法 (平成十一年法律第百三号)第二条第二項 に規定する特定独立行政法人(以下「特定独立行政法人」という。)又は地方独立行政法人法 (平成十五年法律第百十八号)第二条第二項 に規定する特定地方独立行政法人(以下「特定地方独立行政法人」という。)の役員又は職員を含む。)で懲戒免職の処分を受け、その処分を受けた日から三年を経過しない者
九  懲戒処分により、弁護士会から除名され、公認会計士の登録の抹消の処分を受け、税理士の業務を禁止され又は行政書士の業務を禁止された者で、これらの処分を受けた日から三年を経過しないもの

第六条  削除

第七条  削除
   第二章 社会保険労務士試験等


(受験資格)
第八条  次の各号のいずれかに該当する者は、社会保険労務士試験を受けることができる。
一  学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)による大学において学士の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終わつた者又は同法 による短期大学若しくは高等専門学校を卒業した者
二  旧高等学校令(大正七年勅令第三百八十九号)による高等学校高等科、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学予科又は旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)による専門学校を卒業し、又は修了した者
三  司法試験予備試験又は高等試験予備試験に合格した者
四  削除
五  国又は地方公共団体の公務員として行政事務に従事した期間及び特定独立行政法人又は特定地方独立行政法人の役員又は職員として行政事務に相当する事務に従事した期間が通算して三年以上になる者
六  行政書士となる資格を有する者
七  社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人(第二十五条の六に規定する社会保険労務士法人をいう。次章から第四章までにおいて同じ。)又は弁護士若しくは弁護士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して三年以上になる者
八  労働組合の役員として労働組合の業務に専ら従事した期間が通算して三年以上になる者又は会社その他の法人(法人でない社団又は財団を含む。)(労働組合を除く。次号において「法人等」という。)の役員として労務を担当した期間が通算して三年以上になる者
九  労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者として労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して三年以上になる者
十  厚生労働大臣が前各号に掲げる者と同等以上の知識及び能力を有すると認める者

(社会保険労務士試験)
第九条  社会保険労務士試験は、社会保険労務士となるのに必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的とし、次に掲げる科目について行う。
一  労働基準法 及び労働安全衛生法
二  労働者災害補償保険法
三  雇用保険法
三の二  労働保険の保険料の徴収等に関する法律
四  健康保険法
五  厚生年金保険法
六  国民年金法
七  労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識

(試験の実施)
第十条  社会保険労務士試験は、毎年一回以上、厚生労働大臣が行なう。
2  厚生労働大臣は、社会保険労務士試験をつかさどらせるため、労働及び社会保険に関し学識経験を有する者のうちから社会保険労務士試験委員を任命するものとする。ただし、次条第一項の規定により全国社会保険労務士会連合会に同項の試験事務を行わせることとした場合は、この限りでない。

第十条の二  厚生労働大臣は、全国社会保険労務士会連合会(以下「連合会」という。)に社会保険労務士試験の実施に関する事務(合格の決定に関する事務を除く。以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
2  厚生労働大臣は、前項の規定により連合会に試験事務を行わせるときは、その旨を官報で公示するものとし、この場合には、厚生労働大臣は、試験事務を行わないものとする。

(試験科目の一部の免除)
第十一条  別表第二の中欄に掲げる社会保険労務士試験の試験科目については、当該下欄に掲げる者に該当する者に対して、それぞれ、その申請により、その試験を免除する。

(受験手数料)
第十二条  社会保険労務士試験を受けようとする者は、政令で定めるところにより、受験手数料を国(連合会が試験事務を行う場合にあつては、連合会)に納めなければならない。
2  前項の規定により連合会に納められた受験手数料は、連合会の収入とする。
3  第一項の規定により納められた受験手数料は、社会保険労務士試験を受けなかつた場合においても、返還しない。

(合格の取消し等)
第十三条  厚生労働大臣は、不正の手段によつて社会保険労務士試験を受け、又は受けようとした者に対しては、合格の決定を取り消し、又はその試験を受けることを禁止することができる。
2  連合会は、試験事務の実施に関し前項に規定する厚生労働大臣の権限(社会保険労務士試験を受けることを禁止することに限る。)を行使することができる。
3  厚生労働大臣は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、三年以内の期間を定めて社会保険労務士試験を受けることができないものとすることができる。

(審査請求)
第十三条の二  連合会が行う試験事務に係る処分又はその不作為について不服がある者は、厚生労働大臣に対して行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。

(紛争解決手続代理業務試験)
第十三条の三  紛争解決手続代理業務試験は、紛争解決手続代理業務を行うのに必要な学識及び実務能力に関する研修であつて厚生労働省令で定めるものを修了した社会保険労務士に対し、当該学識及び実務能力を有するかどうかを判定するために、毎年一回以上、厚生労働大臣が行う。
2  厚生労働大臣は、紛争解決手続代理業務試験をつかさどらせるため、紛争解決手続代理業務に関し学識経験を有する者のうちから紛争解決手続代理業務試験委員を任命するものとする。ただし、次条の規定により連合会に同条に規定する代理業務試験事務を行わせることとした場合は、この限りでない。

第十三条の四  厚生労働大臣は、連合会に紛争解決手続代理業務試験の実施に関する事務(合格の決定に関する事務を除く。以下「代理業務試験事務」という。)を行わせることができる。

第十三条の五  第十条の二第二項及び第十二条から第十三条の二までの規定は、紛争解決手続代理業務試験及び代理業務試験事務について準用する。

(試験に関する省令への委任)
第十四条  この章に規定するもののほか、社会保険労務士試験及び紛争解決手続代理業務試験に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
   第二章の二 登録


(登録)
第十四条の二  社会保険労務士となる資格を有する者が社会保険労務士となるには、社会保険労務士名簿に、氏名、生年月日、住所その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。
2  他人の求めに応じ報酬を得て、第二条に規定する事務を業として行おうとする社会保険労務士(社会保険労務士法人の社員となろうとする者を含む。)は、事務所(社会保険労務士法人の社員となろうとする者にあつては、当該社会保険労務士法人の事務所)を定めて、あらかじめ、社会保険労務士名簿に、前項に規定する事項のほか、事務所の名称、所在地その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。
3  事業所(社会保険労務士又は社会保険労務士法人の事務所を含む。以下同じ。)に勤務し、第二条に規定する事務に従事する社会保険労務士(以下「勤務社会保険労務士」という。)は、社会保険労務士名簿に、第一項に規定する事項のほか、当該事業所の名称、所在地その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。

(社会保険労務士名簿)
第十四条の三  社会保険労務士名簿は、連合会に備える。
2  社会保険労務士名簿の登録は、連合会が行う。

(変更登録)
第十四条の四  社会保険労務士は、社会保険労務士名簿に登録を受けた事項に変更を生じたときは、遅滞なく、変更の登録を申請しなければならない。

(登録の申請)
第十四条の五  第十四条の二第一項の規定による登録を受けようとする者は、同項に規定する事項その他厚生労働省令で定める事項を記載した登録申請書を、社会保険労務士となる資格を有することを証する書類を添付の上、厚生労働省令で定める社会保険労務士会を経由して、連合会に提出しなければならない。

(登録に関する決定)
第十四条の六  連合会は、前条の規定による登録の申請を受けた場合においては、当該申請者が社会保険労務士となる資格を有し、かつ、次条各号に該当しない者であると認めたときは、遅滞なく、社会保険労務士名簿に登録し、当該申請者が社会保険労務士となる資格を有せず、又は同条各号のいずれかに該当する者であると認めたときは登録を拒否しなければならない。登録を拒否しようとする場合においては、第二十五条の三十七に規定する資格審査会の議決に基づいてしなければならない。
2  連合会は、前項の規定により登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知して、相当の期間内に自ら又はその代理人を通じて弁明する機会を与えなければならない。
3  連合会は、第一項の規定により社会保険労務士名簿に登録したときは当該申請者に社会保険労務士証票を交付し、同項の規定により登録を拒否したときはその理由を付記した書面によりその旨を当該申請者に通知しなければならない。

(登録拒否事由)
第十四条の七  次の各号のいずれかに該当する者は、社会保険労務士の登録を受けることができない。
一  懲戒処分により、弁護士、公認会計士、税理士又は行政書士の業務を停止された者で、現にその処分を受けているもの
二  心身の故障により社会保険労務士の業務を行うことができない者
三  労働保険の保険料の徴収等に関する法律 (昭和四十四年法律第八十四号)、健康保険法 (大正十一年法律第七十号)、船員保険法 (昭和十四年法律第七十三号)、厚生年金保険法 (昭和二十九年法律第百十五号)、国民健康保険法 (昭和三十三年法律第百九十二号)、国民年金法 (昭和三十四年法律第百四十一号)、高齢者の医療の確保に関する法律 (昭和五十七年法律第八十号)又は介護保険法 (平成九年法律第百二十三号)の定めるところにより納付義務を負う保険料(地方税法 (昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下この号及び第二十九条において「保険料」という。)について、第十四条の五の規定による登録の申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した保険料のすべて(当該処分を受けた者が、当該処分に係る保険料の納付義務を負うことを定める法律によつて納付義務を負う保険料に限る。)を引き続き滞納している者
四  社会保険労務士の信用又は品位を害するおそれがある者その他社会保険労務士の職責に照らし社会保険労務士としての適格性を欠く者

(審査請求)
第十四条の八  第十四条の六第一項の規定により登録を拒否された者は、当該処分に不服があるときは、厚生労働大臣に対して行政不服審査法 による審査請求をすることができる。
2  第十四条の五の規定により登録の申請をした者は、申請を行つた日から三月を経過してもなんらの処分がなされない場合には、当該登録を拒否されたものとして、厚生労働大臣に対して前項の審査請求をすることができる。この場合においては、審査請求のあつた日に、連合会が第十四条の六第一項の規定により当該登録を拒否したものとみなす。
3  前二項の規定による審査請求が理由があるときは、厚生労働大臣は、連合会に対し相当の処分をすべき旨を命じなければならない。

(登録の取消し)
第十四条の九  連合会は、社会保険労務士の登録を受けた者が、次の各号のいずれかに該当するときは、第二十五条の三十七に規定する資格審査会の議決に基づき、当該登録を取り消すことができる。
一  登録を受ける資格に関する重要事項について、告知せず又は不実の告知を行つて当該登録を受けたことが判明したとき。
二  第十四条の七第二号に規定する者に該当するに至つたとき。
三  二年以上継続して所在が不明であるとき。
2  連合会は、前項第一号又は第二号のいずれかに該当することとなつたことにより同項の規定により登録を取り消したときは、その理由を付記した書面により、その旨を当該処分を受ける者に通知しなければならない。
3  前条第一項及び第三項の規定は、第一項の規定により登録を取り消された者において当該処分に不服がある場合に準用する。

(登録の抹消)
第十四条の十  連合会は、社会保険労務士が次の各号の一に該当したときは、遅滞なく、その登録を抹消しなければならない。
一  登録の抹消の申請があつたとき。
二  死亡したとき。
三  前条第一項の規定による登録の取消しの処分を受けたとき。
四  前号に規定するもののほか、第五条第二号から第六号まで、第八号及び第九号の一に該当することとなつたことその他の理由により社会保険労務士となる資格を有しないこととなつたとき。
2  社会保険労務士が前項第二号又は第四号に該当することとなつたときは、その者、その法定代理人又はその相続人は、遅滞なく、その旨を連合会に届け出なければならない。

(登録の公告)
第十四条の十一  連合会は、第十四条の六第一項の規定による登録をしたとき、及び前条第一項の規定により登録を抹消したときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。

(紛争解決手続代理業務の付記の申請)
第十四条の十一の二  社会保険労務士は、その登録に紛争解決手続代理業務試験に合格した旨の付記(以下「紛争解決手続代理業務の付記」という。)を受けようとするときは、氏名その他厚生労働省令で定める事項を記載した付記申請書を、紛争解決手続代理業務試験に合格したことを証する書類を添付の上、厚生労働省令で定める社会保険労務士会を経由して、連合会に提出しなければならない。

(紛争解決手続代理業務の付記)
第十四条の十一の三  連合会は、前条の規定による申請を受けたときは、遅滞なく、当該社会保険労務士の登録に紛争解決手続代理業務の付記をしなければならない。
2  連合会は、前項の規定により社会保険労務士名簿に付記をしたときは,当該申請者に、その者が特定社会保険労務士である旨の付記をした社会保険労務士証票(以下「特定社会保険労務士証票」という。)を交付しなければならない。
3  前項の規定により特定社会保険労務士証票の交付を受けた社会保険労務士は、遅滞なく、社会保険労務士証票を連合会に返還しなければならない。

(紛争解決手続代理業務の付記の抹消)
第十四条の十一の四  連合会は、紛争解決手続代理業務の付記を受けた者が、偽りその他不正の手段により当該付記を受けたことが判明したときは、当該付記を抹消しなければならない。
2  第十四条の九第二項の規定は、前項の規定による付記の抹消について準用する。

(紛争解決手続代理業務の付記の公告)
第十四条の十一の五  第十四条の十一の規定は、紛争解決手続代理業務の付記及びその付記の抹消について準用する。

(特定社会保険労務士証票の返還)
第十四条の十一の六  特定社会保険労務士の紛争解決手続代理業務の付記が抹消されたときは、その者は、遅滞なく、特定社会保険労務士証票を連合会に返還しなければならない。
2  連合会は、前項の規定により特定社会保険労務士証票が返還されたときは、遅滞なく、社会保険労務士証票を同項の者に再交付しなければならない。

(社会保険労務士証票等の返還)
第十四条の十二  社会保険労務士の登録が抹消されたときは、その者、その法定代理人又はその相続人は、遅滞なく、社会保険労務士証票又は特定社会保険労務士証票を連合会に返還しなければならない。社会保険労務士が第二十五条の二又は第二十五条の三の規定により業務の停止の処分を受けた場合においても、また同様とする。
2  連合会は、前項後段の規定に該当する社会保険労務士が、当該処分に係る業務を行うことができることとなつたときは、その申請により、社会保険労務士証票又は特定社会保険労務士証票をその者に再交付しなければならない。

(登録の細目)
第十四条の十三  この章に規定するもののほか、社会保険労務士の登録に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。
   第三章 社会保険労務士の権利及び義務


(不正行為の指示等の禁止)
第十五条  社会保険労務士は、不正に労働社会保険諸法令に基づく保険給付を受けること、不正に労働社会保険諸法令に基づく保険料の賦課又は徴収を免れることその他労働社会保険諸法令に違反する行為について指示をし、相談に応じ、その他これらに類する行為をしてはならない。

(信用失墜行為の禁止)
第十六条  社会保険労務士は、社会保険労務士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。

(勤務社会保険労務士の責務)
第十六条の二  勤務社会保険労務士は、その勤務する事業所において従事する第二条に規定する事務の適正かつ円滑な処理に努めなければならない。

(研修)
第十六条の三  社会保険労務士は、社会保険労務士会及び連合会が行う研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。
2  事業主は、前項に規定する研修について、勤務社会保険労務士から受講の申出があつたときは、その事業の運営に支障のない範囲内で受講の機会を与えるように努めなければならない。

(審査事項等を記載した書面の添付等)
第十七条  社会保険労務士又は社会保険労務士法人は、申請書等(厚生労働省令で定めるものに限る。)を作成した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、当該申請書等の作成の基礎となつた事項を、書面に記載して当該書面を当該申請書等に添付し、又は当該申請書等に付記することができる。
2  社会保険労務士又は社会保険労務士法人は、申請書等(厚生労働省令で定めるものに限る。)で他人の作成したものにつき相談を受けてこれを審査した場合において、当該申請書等が労働社会保険諸法令に従つて作成されていると認めたときは、厚生労働省令で定めるところにより、その審査した事項及び当該申請書等が労働社会保険諸法令の規定に従つて作成されている旨を、書面に記載して当該書面を当該申請書等に添付し、又は当該申請書等に付記することができる。
3  社会保険労務士又は社会保険労務士法人が前二項の規定による添付又は付記をしたときは、当該添付又は付記に係る社会保険労務士は、当該添付書面又は当該付記の末尾に社会保険労務士である旨を付記した上、記名押印しなければならない。

(事務所)
第十八条  他人の求めに応じ報酬を得て、第二条に規定する事務を業として行う社会保険労務士(社会保険労務士法人の社員を除く。以下「開業社会保険労務士」という。)は、その業務を行うための事務所を二以上設けてはならない。ただし、特に必要がある場合において厚生労働大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
2  社会保険労務士法人の社員は、第二条に規定する事務を業として行うための事務所を設けてはならない。

(帳簿の備付け及び保存)
第十九条  開業社会保険労務士は、その業務に関する帳簿を備え、これに事件の名称、依頼を受けた年月日、受けた報酬の額、依頼者の住所及び氏名又は名称その他厚生労働大臣が定める事項を記載しなければならない。
2  開業社会保険労務士は、前項の帳簿をその関係書類とともに、帳簿閉鎖の時から二年間保存しなければならない。開業社会保険労務士でなくなつたときも、同様とする。

(依頼に応ずる義務)
第二十条  開業社会保険労務士は、正当な理由がある場合でなければ、依頼(紛争解決手続代理業務に関するものを除く。)を拒んではならない。

(秘密を守る義務)
第二十一条  開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員でなくなつた後においても、また同様とする。

(業務を行い得ない事件)
第二十二条  社会保険労務士は、国又は地方公共団体の公務員として職務上取り扱つた事件及び仲裁手続により仲裁人として取り扱つた事件については、その業務を行つてはならない。
2  特定社会保険労務士は、次に掲げる事件については、紛争解決手続代理業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一  紛争解決手続代理業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二  紛争解決手続代理業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三  紛争解決手続代理業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四  開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士としてその業務に従事していた期間内に、その開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人が、紛争解決手続代理業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であつて、自らこれに関与したもの
五  開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士としてその業務に従事していた期間内に、その開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人が紛争解決手続代理業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるものであつて、自らこれに関与したもの

第二十三条  削除

(非社会保険労務士との提携の禁止)
第二十三条の二  社会保険労務士は、第二十六条又は第二十七条の規定に違反する者から事件のあつせんを受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。
   第四章 監督


(報告及び検査)
第二十四条  厚生労働大臣は、開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該開業社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人に対し、その業務に関し必要な報告を求め、又はその職員をして当該開業社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人の事務所に立ち入り、当該開業社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人に質問し、若しくはその業務に関係のある帳簿書類(その作成、備付け又は保存に代えて電磁的記録の作成、備付け又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
2  前項の規定により立入検査をしようとする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3  第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(懲戒の種類)
第二十五条  社会保険労務士に対する懲戒処分は、次の三種とする。
一  戒告
二  一年以内の開業社会保険労務士若しくは開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士又は社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士の業務の停止
三  失格処分(社会保険労務士の資格を失わせる処分をいう。以下同じ。)

(不正行為の指示等を行つた場合の懲戒)
第二十五条の二  厚生労働大臣は、社会保険労務士が、故意に、真正の事実に反して申請書等の作成、事務代理若しくは紛争解決手続代理業務を行つたとき、又は第十五条の規定に違反する行為をしたときは、一年以内の開業社会保険労務士若しくは開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士の業務の停止又は失格処分の処分をすることができる。
2  厚生労働大臣は、社会保険労務士が、相当の注意を怠り、前項に規定する行為をしたときは、戒告又は一年以内の開業社会保険労務士若しくは開業社会保険労務士の使用人である社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人の社員若しくは使用人である社会保険労務士の業務の停止の処分をすることができる。

(一般の懲戒)
第二十五条の三  厚生労働大臣は、前条の規定に該当する場合を除くほか、社会保険労務士が、第十七条第一項若しくは第二項の規定により添付する書面若しくは同条第一項若しくは第二項の規定による付記に虚偽の記載をしたとき、この法律及びこれに基づく命令若しくは労働社会保険諸法令の規定に違反したとき、又は社会保険労務士たるにふさわしくない重大な非行があつたときは、第二十五条に規定する懲戒処分をすることができる。

(懲戒事由の通知等)
第二十五条の三の二  社会保険労務士会又は連合会は、社会保険労務士会の会員について、前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、厚生労働大臣に対し、当該会員の氏名及び事業所の所在地並びにその行為又は事実を通知しなければならない。
2  何人も、社会保険労務士について、前二条に規定する行為又は事実があると認めたときは、厚生労働大臣に対し、当該社会保険労務士の氏名及びその行為又は事実を通知し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。

(聴聞の特例)
第二十五条の四  厚生労働大臣は、第二十五条の二又は第二十五条の三の規定による戒告又は業務の停止の懲戒処分をしようとするときは、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十三条第一項 の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
2  厚生労働大臣は、第二十五条の二又は第二十五条の三の規定による懲戒処分に係る聴聞を行うに当たつては、その期日の一週間前までに、行政手続法第十五条第一項 の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3  前項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

(登録抹消の制限)
第二十五条の四の二  連合会は、社会保険労務士が懲戒の手続に付された場合においては、その手続が結了するまでは、第十四条の十第一項第一号の規定による当該社会保険労務士の登録の抹消をすることができない。

(懲戒処分の通知及び公告)
第二十五条の五  厚生労働大臣は、第二十五条の二又は第二十五条の三の規定により懲戒処分をしたときは、遅滞なく、その旨を、その理由を付記した書面により当該社会保険労務士に通知するとともに、官報をもつて公告しなければならない。
   第四章の二 社会保険労務士法人


(設立)
第二十五条の六  社会保険労務士は、この章の定めるところにより、社会保険労務士法人(第二条第一項第一号から第一号の三まで、第二号及び第三号に掲げる業務を組織的に行うことを目的として、社会保険労務士が共同して設立した法人をいう。以下同じ。)を設立することができる。

(名称)
第二十五条の七  社会保険労務士法人は、その名称中に社会保険労務士法人という文字を使用しなければならない。

(社員の資格)
第二十五条の八  社会保険労務士法人の社員は、社会保険労務士でなければならない。
2  次に掲げる者は、社員となることができない。
一  第二十五条の二又は第二十五条の三の規定により社会保険労務士の業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間を経過しない者
二  第二十五条の二十四第一項の規定により社会保険労務士法人が解散又は業務の停止を命ぜられた場合において、その処分の日以前三十日内にその社員であつた者でその処分の日から三年(業務の停止を命ぜられた場合にあつては、当該業務の停止の期間)を経過しないもの

(業務の範囲)
第二十五条の九  社会保険労務士法人は、第二条第一項第一号から第一号の三まで、第二号及び第三号に掲げる業務を行うほか、定款で定めるところにより、次に掲げる業務を行うことができる。
一  第二条に規定する業務に準ずるものとして厚生労働省令で定める業務の全部又は一部
二  紛争解決手続代理業務
2  紛争解決手続代理業務は、社員のうちに特定社会保険労務士がある社会保険労務士法人に限り、行うことができる。

(登記)
第二十五条の十  社会保険労務士法人は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2  前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

(設立の手続)
第二十五条の十一  社会保険労務士法人を設立するには、その社員になろうとする社会保険労務士が、共同して定款を定めなければならない。
2  会社法 (平成十七年法律第八十六号)第三十条第一項 の規定は、社会保険労務士法人の定款について準用する。
3  定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
一  目的
二  名称
三  事務所の所在地
四  社員の氏名及び住所
五  社員の出資に関する事項
六  業務の執行に関する事項

(成立の時期)
第二十五条の十二  社会保険労務士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

(成立の届出等)
第二十五条の十三  社会保険労務士法人は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を、その主たる事務所の所在地の属する都道府県の区域に設立されている社会保険労務士会(以下「主たる事務所の所在地の社会保険労務士会」という。)を経由して、連合会に届け出なければならない。
2  連合会は、厚生労働省令で定めるところにより、社会保険労務士法人の名簿を作成し、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。

(定款の変更)
第二十五条の十四  社会保険労務士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。
2  社会保険労務士法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を、主たる事務所の所在地の社会保険労務士会を経由して、連合会に届け出なければならない。

(業務を執行する権限)
第二十五条の十五  社会保険労務士法人の社員は、定款で別段の定めがある場合を除き、すべて業務を執行する権利を有し、義務を負う。
2  紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人における紛争解決手続代理業務については、前項の規定にかかわらず、特定社会保険労務士である社員(以下「特定社員」という。)のみが業務を執行する権利を有し、義務を負う。

(法人の代表)
第二十五条の十五の二  社会保険労務士法人の社員は、各自社会保険労務士法人を代表する。ただし、定款又は総社員の同意によつて、社員のうち特に社会保険労務士法人を代表すべきものを定めることを妨げない。
2  紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人における紛争解決手続代理業務については、前項本文の規定にかかわらず、特定社員のみが、各自社会保険労務士法人を代表する。ただし、当該特定社員の全員の同意によつて、当該特定社員のうち特に紛争解決手続代理業務について社会保険労務士法人を代表すべきものを定めることを妨げない。
3  第一項の規定により社会保険労務士法人を代表する社員は、社会保険労務士法人の業務(前項の紛争解決手続代理業務を除く。)に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
4  前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
5  第一項の規定により社会保険労務士法人を代表する社員は、定款によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

(社員の責任)
第二十五条の十五の三  社会保険労務士法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯して、その弁済の責任を負う。
2  社会保険労務士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。
3  前項の規定は、社員が社会保険労務士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。
4  紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人が紛争解決手続代理業務に関し依頼者に対して負担することとなつた債務を当該社会保険労務士法人の財産をもつて完済することができないときは、第一項の規定にかかわらず、特定社員(当該社会保険労務士法人を脱退した特定社員を含む。以下この条において同じ。)が、連帯して、その弁済の責任を負う。ただし、当該社会保険労務士法人を脱退した特定社員については、当該債務が脱退後の事由により生じた債務であることを証明した場合は、この限りでない。
5  前項本文に規定する債務についての社会保険労務士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときは、第二項及び第三項の規定にかかわらず、特定社員が当該社会保険労務士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明した場合を除き、前項と同様とする。
6  会社法第六百十二条 の規定は、社会保険労務士法人の社員の脱退について準用する。ただし、第四項本文に規定する債務については、この限りでない。

(社員であると誤認させる行為をした者の責任)
第二十五条の十五の四  社員でない者が自己を社員であると誤認させる行為をしたときは、当該社員でない者は、その誤認に基づいて社会保険労務士法人と取引をした者に対し、社員と同一の責任を負う。

(社員の常駐)
第二十五条の十六  社会保険労務士法人の事務所には、その事務所の所在地の属する都道府県の区域に設立されている社会保険労務士会の会員である社員を常駐させなければならない。

(紛争解決手続代理業務の取扱い)
第二十五条の十六の二  紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人は、特定社員が常駐していない事務所においては、紛争解決手続代理業務を取り扱うことができない。

(特定の事件についての業務の制限)
第二十五条の十七  紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人は、次に掲げる事件については、紛争解決手続代理業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一  紛争解決手続代理業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二  紛争解決手続代理業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三  紛争解決手続代理業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四  第二十二条第一項に規定する事件又は同条第二項各号に掲げる事件として社員の半数以上の者がその業務又は紛争解決手続代理業務を行つてはならないこととされる事件

(社員の競業の禁止)
第二十五条の十八  社会保険労務士法人の社員は、自己若しくは第三者のためにその社会保険労務士法人の業務の範囲に属する業務を行い、又は他の社会保険労務士法人の社員となつてはならない。
2  社会保険労務士法人の社員が前項の規定に違反して自己又は第三者のためにその社会保険労務士法人の業務の範囲に属する業務を行つたときは、当該業務によつて当該社員又は第三者が得た利益の額は、社会保険労務士法人に生じた損害の額と推定する。

(業務の執行方法)
第二十五条の十九  社会保険労務士法人は、社会保険労務士でない者に第二条第一項第一号から第一号の三まで及び第二号に掲げる事務を行わせてはならない。
2  紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人は、特定社会保険労務士でない者に紛争解決手続代理業務を行わせてはならない。

(社会保険労務士の義務等に関する規定の準用)
第二十五条の二十  第一条の二、第十五条、第十六条、第十九条、第二十条、第二十三条の二、第二十五条の三十及び第二十五条の三十六の規定は、社会保険労務士法人について準用する。

(法定脱退)
第二十五条の二十一  社会保険労務士法人の社員は、次に掲げる理由によつて脱退する。
一  社会保険労務士の登録の抹消
二  定款に定める理由の発生
三  総社員の同意
四  除名

(解散)
第二十五条の二十二  社会保険労務士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。
一  定款に定める理由の発生
二  総社員の同意
三  他の社会保険労務士法人との合併
四  破産手続開始の決定
五  解散を命ずる裁判
六  第二十五条の二十四第一項の規定による解散の命令
2  社会保険労務士法人は、前項の規定による場合のほか、社員が一人になり、そのなつた日から引き続き六月間その社員が二人以上にならなかつた場合においても、その六月を経過した時に解散する。
3  社会保険労務士法人は、第一項第三号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を、主たる事務所の所在地の社会保険労務士会を経由して、連合会に届け出なければならない。

(裁判所による監督)
第二十五条の二十二の二  社会保険労務士法人の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
2  裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
3  社会保険労務士法人の解散及び清算を監督する裁判所は、厚生労働大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4  厚生労働大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

(清算結了の届出)
第二十五条の二十二の三  清算が結了したときは、清算人は、その旨を連合会に届け出なければならない。

(解散及び清算の監督に関する事件の管轄)
第二十五条の二十二の四  社会保険労務士法人の解散及び清算の監督に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

(検査役の選任)
第二十五条の二十二の五  裁判所は、社会保険労務士法人の解散及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2  前項の検査役の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
3  裁判所は、第一項の検査役を選任した場合には、社会保険労務士法人が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該社会保険労務士法人及び検査役の陳述を聴かなければならない。
4  前項の規定による裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

(合併)
第二十五条の二十三  社会保険労務士法人は、総社員の同意があるときは、他の社会保険労務士法人と合併することができる。
2  合併は、合併後存続する社会保険労務士法人又は合併により設立する社会保険労務士法人が、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて、その効力を生ずる。
3  社会保険労務士法人は、合併したときは、合併の日から二週間以内に、登記事項証明書(合併により設立する社会保険労務士法人にあつては、登記事項証明書及び定款の写し)を添えて、その旨を、主たる事務所の所在地の社会保険労務士会を経由して、連合会に届け出なければならない。
4  合併後存続する社会保険労務士法人又は合併により設立する社会保険労務士法人は、当該合併により消滅する社会保険労務士法人の権利義務を承継する。

(債権者の異議等)
第二十五条の二十三の二  合併をする社会保険労務士法人の債権者は、当該社会保険労務士法人に対し、合併について異議を述べることができる。
2  合併をする社会保険労務士法人は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一月を下ることができない。
一  合併をする旨
二  合併により消滅する社会保険労務士法人及び合併後存続する社会保険労務士法人又は合併により設立する社会保険労務士法人の名称及び主たる事務所の所在地
三  債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3  前項の規定にかかわらず、合併をする社会保険労務士法人が同項の規定による公告を、官報のほか、第六項において準用する会社法第九百三十九条第一項 の規定による定款の定めに従い、同項第二号 又は第三号 に掲げる方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4  債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該合併について承認をしたものとみなす。
5  債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、合併をする社会保険労務士法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律 (昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項 の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
6  会社法第九百三十九条第一項 (第二号及び第三号に係る部分に限る。)及び第三項 、第九百四十条第一項(第三号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十一条、第九百四十六条、第九百四十七条、第九百五十一条第二項、第九百五十三条並びに第九百五十五条の規定は、社会保険労務士法人が第二項の規定による公告をする場合について準用する。この場合において、同法第九百三十九条第一項及び第三項中「公告方法」とあるのは「合併の公告の方法」と、同法第九百四十六条第三項中「商号」とあるのは「名称」と読み替えるものとする。

(合併の無効の訴えに関する会社法 の準用)
第二十五条の二十三の三  会社法第八百二十八条第一項 (第七号及び第八号に係る部分に限る。)及び第二項 (第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十六条第二項及び第三項、第八百三十七条から第八百三十九条まで、第八百四十三条(第一項第三号及び第四号並びに第二項ただし書を除く。)並びに第八百四十六条の規定は社会保険労務士法人の合併の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第五項、第八百七十条(第十五号に係る部分に限る。)、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条本文、第八百七十五条及び第八百七十六条の規定はこの条において準用する同法第八百四十三条第四項の申立てについて、それぞれ準用する。

(違法行為等についての処分)
第二十五条の二十四  厚生労働大臣は、社会保険労務士法人がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、又は運営が著しく不当と認められるときは、その社会保険労務士法人に対し、戒告し、若しくは一年以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は解散を命ずることができる。
2  第二十五条の三の二、第二十五条の四及び第二十五条の五の規定は、前項の処分について準用する。
3  第一項の規定による処分の手続に付された社会保険労務士法人は、清算が結了した後においても、この条の規定の適用については、当該手続が結了するまで、なお存続するものとみなす。
4  第一項の規定は、同項の規定により社会保険労務士法人を処分する場合において、当該社会保険労務士法人の社員又は使用人である社会保険労務士(以下この項において「社員等」という。)につき第二十五条の二又は第二十五条の三に該当する事実があるときは、その社員等である社会保険労務士に対し、懲戒処分を併せて行うことを妨げるものと解してはならない。

(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 及び会社法 の準用等)
第二十五条の二十五  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 並びに会社法第六百条 、第六百十四条から第六百十九条まで、第六百二十一条及び第六百二十二条の規定は社会保険労務士法人について、同法第五百八十一条、第五百八十二条、第五百八十五条第一項及び第四項、第五百八十六条、第五百九十三条、第五百九十五条、第五百九十六条、第六百一条、第六百五条、第六百六条、第六百九条第一項及び第二項、第六百十一条(第一項ただし書を除く。)並びに第六百十三条の規定は社会保険労務士法人の社員について、同法第八百五十九条から第八百六十二条までの規定は社会保険労務士法人の社員の除名並びに業務を執行する権利及び代表権の消滅の訴えについて、それぞれ準用する。この場合において、同法第六百十三条中「商号」とあるのは「名称」と、同法第六百十五条第一項、第六百十七条第一項及び第二項並びに第六百十八条第一項第二号中「法務省令」とあるのは「厚生労働省令」と、同法第六百十七条第三項中「電磁的記録」とあるのは「電磁的記録(社会保険労務士法第二条第一項第一号に規定する電磁的記録をいう。次条第一項第二号において同じ。)」と、同法第八百五十九条第二号中「第五百九十四条第一項(第五百九十八条第二項において準用する場合を含む。)」とあるのは「社会保険労務士法第二十五条の十八第一項」と読み替えるものとする。
2  会社法第六百四十四条 (第三号を除く。)、第六百四十五条から第六百四十九条まで、第六百五十条第一項及び第二項、第六百五十一条第一項及び第二項(同法第五百九十四条 の準用に係る部分を除く。)、第六百五十二条、第六百五十三条、第六百五十五条から第六百五十九条まで、第六百六十二条から第六百六十四条まで、第六百六十六条から第六百七十三条まで、第六百七十五条、第八百六十三条、第八百六十四条、第八百六十八条第一項、第八百六十九条、第八百七十条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十四条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)、第八百七十五条並びに第八百七十六条の規定は、社会保険労務士法人の解散及び清算について準用する。この場合において、同法第六百四十四条第一号中「第六百四十一条第五号」とあるのは「社会保険労務士法第二十五条の二十二第一項第三号」と、同法第六百四十七条第三項中「第六百四十一条第四号又は第七号」とあるのは「社会保険労務士法第二十五条の二十二第一項第五号若しくは第六号又は第二項」と、同法第六百五十八条第一項及び第六百六十九条中「法務省令」とあるのは「厚生労働省令」と、同法第六百六十八条第一項及び第六百六十九条中「第六百四十一条第一号から第三号まで」とあるのは「社会保険労務士法第二十五条の二十二第一項第一号又は第二号」と、同法第六百七十条第三項中「第九百三十九条第一項」とあるのは「社会保険労務士法第二十五条の二十三の二第六項において準用する第九百三十九条第一項」と、同法第六百七十三条第一項中「第五百八十条」とあるのは「社会保険労務士法第二十五条の十五の三」と読み替えるものとする。
3  会社法第八百二十四条 、第八百二十六条、第八百六十八条第一項、第八百七十条(第十三号に係る部分に限る。)、第八百七十一条本文、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条本文、第八百七十五条、第八百七十六条、第九百四条及び第九百三十七条第一項(第三号ロに係る部分に限る。)の規定は社会保険労務士法人の解散の命令について、同法第八百二十五条、第八百六十八条第一項、第八百七十条(第二号に係る部分に限る。)、第八百七十一条、第八百七十二条(第一号及び第四号に係る部分に限る。)、第八百七十三条、第八百七十四条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第八百七十五条、第八百七十六条、第九百五条及び第九百六条の規定はこの項において準用する同法第八百二十四条第一項の申立てがあつた場合における社会保険労務士法人の財産の保全について、それぞれ準用する。
4  会社法第八百二十八条第一項 (第一号に係る部分に限る。)及び第二項 (第一号に係る部分に限る。)、第八百三十四条(第一号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十七条から第八百三十九条まで並びに第八百四十六条の規定は、社会保険労務士法人の設立の無効の訴えについて準用する。
5  会社法第八百三十三条第二項 、第八百三十四条(第二十一号に係る部分に限る。)、第八百三十五条第一項、第八百三十七条、第八百三十八条、第八百四十六条及び第九百三十七条第一項(第一号リに係る部分に限る。)の規定は、社会保険労務士法人の解散の訴えについて準用する。
6  破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条 の規定の適用については、社会保険労務士法人は、合名会社とみなす。
   第四章の三 社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会


(社会保険労務士会)
第二十五条の二十六  社会保険労務士は、厚生労働大臣の認可を受けて、都道府県の区域ごとに、会則を定めて、一個の社会保険労務士会を設立しなければならない。
2  社会保険労務士会は、会員の品位を保持し、その資質の向上と業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。
3  社会保険労務士会は、法人とする。
4  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条 及び第七十八条 の規定は、社会保険労務士会に準用する。

(社会保険労務士会の会則)
第二十五条の二十七  社会保険労務士会の会則には、次の事項を記載しなければならない。
一  名称及び事務所の所在地
二  入会及び退会に関する規定
二の二  会員の種別及びその権利義務に関する規定
三  役員に関する規定
四  会議に関する規定
四の二  支部に関する規定
五  会員の品位保持に関する規定
五の二  社会保険労務士の研修に関する規定
六  資産及び会計に関する規定
七  会費に関する規定
八  その他社会保険労務士会の目的を達成するために必要な規定
2  社会保険労務士会の会則の変更は、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。ただし、事務所の所在地その他厚生労働省令で定める事項に係る会則の変更については、この限りでない。

(支部)
第二十五条の二十八  社会保険労務士会は、その目的を達成するため必要があるときは、支部を設けることができる。

(入会及び退会)
第二十五条の二十九  社会保険労務士は、第十四条の二第一項の規定による登録を受けた時に、当然、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に掲げる都道府県の区域に設立されている社会保険労務士会の会員となる。
一  当該社会保険労務士が第十四条の二第一項の規定による登録のほか、同条第二項の規定による登録を受けた場合 当該登録に係る事務所の所在地の属する都道府県の区域
二  当該社会保険労務士が第十四条の二第一項の規定による登録のほか、同条第三項の規定による登録を受けた場合 当該登録に係る事業所の所在地の属する都道府県の区域
三  前二号に掲げる場合以外の場合 当該社会保険労務士の住所地の属する都道府県の区域
2  社会保険労務士が第十四条の四の規定による変更登録を受けた場合において、第十四条の二第一項の規定による登録を受けたとしたならば前項の規定によりその者が所属することとなる社会保険労務士会(以下この項において「変更後の社会保険労務士会」という。)が当該変更登録を受けた際にその者が所属していた社会保険労務士会(以下この項において「変更前の社会保険労務士会」という。)と異なるときは、当該社会保険労務士は、当該変更登録を受けた時に、当然、変更前の社会保険労務士会を退会し、変更後の社会保険労務士会の会員となる。
3  社会保険労務士法人は、その成立の時に、当然、社会保険労務士法人の主たる事務所の所在地の社会保険労務士会の会員となる。
4  社会保険労務士法人は、社会保険労務士法人の主たる事務所の所在地の社会保険労務士会以外の社会保険労務士会が設立されている都道府県の区域に事務所を設け、又は社会保険労務士法人の各事務所を各所属社会保険労務士会以外の社会保険労務士会が設立されている都道府県の区域に移転したときは、社会保険労務士法人の事務所の新所在地においてその旨を登記した時に、当然、当該事務所の所在地の属する都道府県の区域に設立されている社会保険労務士会の会員となる。
5  社会保険労務士法人は、その事務所の移転又は廃止により、所属社会保険労務士会が設立されている都道府県の区域内に社会保険労務士法人の事務所を有しないこととなつたときは、旧所在地においてその旨を登記した時に、当然、当該社会保険労務士会を退会する。
6  社会保険労務士は、第十四条の十第一項各号のいずれかに該当することとなつたときは、その該当することとなつた時に、当然、所属社会保険労務士会を退会する。
7  社会保険労務士法人は、解散した時に、当然、所属社会保険労務士会を退会する。

(会則を守る義務)
第二十五条の三十  社会保険労務士は、所属社会保険労務士会の会則を守らなければならない。

(社会保険労務士会の登記)
第二十五条の三十一  社会保険労務士会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2  前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

(社会保険労務士会の役員)
第二十五条の三十二  社会保険労務士会に、会長、副会長及び会則で定めるその他の役員を置く。
2  会長は、社会保険労務士会を代表し、その会務を総理する。
3  副会長は、会長の定めるところにより、会長を補佐し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行う。

(注意勧告)
第二十五条の三十三  社会保険労務士会は、所属の社会保険労務士又は社会保険労務士法人がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又は労働社会保険諸法令に違反するおそれがあると認めるときは、会則の定めるところにより、当該社会保険労務士又は社会保険労務士法人に対して、注意を促し、又は必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

(連合会)
第二十五条の三十四  全国の社会保険労務士会は、厚生労働大臣の認可を受けて、会則を定めて、連合会を設立しなければならない。
2  連合会は、社会保険労務士会の会員の品位を保持し、その資質の向上と業務の改善進歩を図るため、社会保険労務士会及びその会員の指導及び連絡に関する事務並びに社会保険労務士の登録に関する事務を行うほか、試験事務及び代理業務試験事務を行うことを目的とする。

(連合会の会則)
第二十五条の三十五  連合会の会則には、次の事項を記載しなければならない。
一  第二十五条の二十七第一項第一号、第三号、第四号及び第五号から第七号までに掲げる事項
二  社会保険労務士の登録に関する規定
三  資格審査会に関する規定
四  社会保険労務士の制度に関する広報、社会保険労務士の業務の運営に関する調査等に関する規定
五  その他連合会の目的を達成するために必要な規定

(連合会の会則を守る義務)
第二十五条の三十六  社会保険労務士及び社会保険労務士会は、連合会の会則を守らなければならない。

(資格審査会)
第二十五条の三十七  連合会に、資格審査会を置く。
2  資格審査会は、連合会の請求により、第十四条の六第一項の規定による登録の拒否及び第十四条の九第一項の規定による登録の取消しについて必要な審査を行うものとする。
3  資格審査会は、会長及び委員六名をもつて組織する。
4  会長は、連合会の会長をもつてこれに充てる。
5  委員は、会長が、厚生労働大臣の承認を受けて、社会保険労務士、労働又は社会保険の行政事務に従事する職員及び学識経験者のうちから委嘱する。
6  委員の任期は、二年とする。ただし、欠員を生じた場合の補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

(意見の申出)
第二十五条の三十八  連合会は、厚生労働大臣に対し、社会保険労務士の制度の改善に関する意見又は社会保険労務士の業務を通じて得られた労働社会保険諸法令の運営の改善に関する意見を申し出ることができる。

(社会保険労務士会に関する規定の準用)
第二十五条の三十九  第二十五条の二十六第三項及び第四項、第二十五条の二十七第二項、第二十五条の三十一並びに第二十五条の三十二の規定は、連合会に準用する。

(試験事務に従事する役員の選任等)
第二十五条の四十  連合会は、試験事務を行う場合において、その役員のうちから試験事務に従事する者を選任しなければならない。
2  連合会は、前項の規定により試験事務に従事する役員を選任したときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。試験事務に従事する役員に変更があつたときも、同様とする。

(試験委員)
第二十五条の四十一  連合会は、試験事務を行う場合において、社会保険労務士試験の問題の作成及び採点を社会保険労務士試験委員(以下「試験委員」という。)に行わせなければならない。
2  連合会は、試験委員を選任しようとするときは、厚生労働省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。
3  連合会は、試験委員を選任したときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。試験委員に変更があつたときも、同様とする。
4  厚生労働大臣は、試験委員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは第二十五条の四十三第一項の試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、連合会に対し、試験委員の解任を命ずることができる。

(秘密を守る義務等)
第二十五条の四十二  試験事務に従事する連合会の役員若しくは職員(試験委員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
2  前項に規定する連合会の役員又は職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

(試験事務規程)
第二十五条の四十三  連合会は、試験事務の開始前に、試験事務の実施に関する規程(以下この条において「試験事務規程」という。)を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2  試験事務規程で定めるべき事項は、厚生労働省令で定める。
3  厚生労働大臣は、第一項の認可をした試験事務規程が試験事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、連合会に対し、その変更を命ずることができる。

(事業計画等)
第二十五条の四十四  連合会は、試験事務を行う場合において、毎事業年度、試験事務に係る事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2  連合会は、試験事務を行う場合において、毎事業年度、試験事務に係る事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に厚生労働大臣に提出しなければならない。

(区分経理)
第二十五条の四十五  連合会は、試験事務を行う場合において、試験事務に係る経理とその他の事務に係る経理とを区分して整理しなければならない。

(代理業務試験事務への試験事務に関する規定の準用)
第二十五条の四十五の二  第二十五条の四十から前条までの規定は、代理業務試験事務について準用する。この場合において、第二十五条の四十一第一項中「社会保険労務士試験の」とあるのは「紛争解決手続代理業務試験の」と、「社会保険労務士試験委員」とあるのは「紛争解決手続代理業務試験委員」と読み替えるものとする。

(行政機関への協力)
第二十五条の四十六  厚生労働大臣及びその他の行政機関は、この法律及び労働社会保険諸法令の円滑な実施を図るため、広報、調査その他必要な事項について、社会保険労務士会又は連合会に協力を求めることができる。

(総会の決議の取消し及び役員の解任)
第二十五条の四十七  厚生労働大臣は、社会保険労務士会又は連合会の総会の決議又は役員の行為が法令又はその社会保険労務士会若しくは連合会の会則に違反し、その他公益を害するときは、総会の決議についてはこれを取り消すべきことを命じ、役員についてはこれを解任すべきことを命ずることができる。

(貸借対照表等)
第二十五条の四十八  連合会は、毎事業年度、総会の決議を経た後、遅滞なく、貸借対照表及び収支計算書を官報に公告し、かつ、財産目録、貸借対照表、収支計算書及び附属明細書並びに会則で定める事業報告書及び監事の意見書を、事務所に備えて置き、厚生労働省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

(一般的監督等)
第二十五条の四十九  厚生労働大臣は、社会保険労務士会又は連合会の適正な運営を確保するため必要があるときは、これらの団体から報告を徴し、その行う業務について勧告し、又は当該職員をしてこれらの団体の業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2  厚生労働大臣は、試験事務又は代理業務試験事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、連合会に対し、試験事務又は代理業務試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
3  第一項の規定による報告の徴収又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(社会保険労務士会及び連合会に関する省令への委任)
第二十五条の五十  この章に規定するもののほか、社会保険労務士会及び連合会に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
   第五章 雑則


(名称の使用制限)
第二十六条  社会保険労務士でない者は、社会保険労務士又はこれに類似する名称を用いてはならない。
2  社会保険労務士法人でない者は、社会保険労務士法人又はこれに類似する名称を用いてはならない。
3  社会保険労務士会又は連合会でない団体は、社会保険労務士会若しくは全国社会保険労務士会連合会又はこれらに類似する名称を用いてはならない。

(業務の制限)
第二十七条  社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、第二条第一項第一号から第二号までに掲げる事務を業として行つてはならない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び政令で定める業務に付随して行う場合は、この限りでない。

(開業社会保険労務士の使用人等の秘密を守る義務)
第二十七条の二  開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者でなくなつた後においても、また同様とする。

(資質向上のための援助)
第二十八条  厚生労働大臣は、社会保険労務士の資質の向上を図るため、講習会の開催、資料の提供その他必要な援助を行なうように努めるものとする。

(資料の提供)
第二十九条  連合会は、第十四条の二第一項の規定による登録に関し必要があると認めるときは、当該登録を受けようとする者の保険料の納付状況につき、当該保険料を徴収する者に対し、必要な書類の閲覧又は資料の提供を求めることができる。

(権限の委任)
第三十条  この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長及び都道府県労働局長に委任することができる。
2  前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

(省令への委任)
第三十一条  この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
   第六章 罰則


第三十二条  第十五条(第二十五条の二十において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、三年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。

第三十二条の二  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一  偽りその他不正の手段により第十四条の二第一項の規定による登録を受けた者
二  第二十一条又は第二十七条の二の規定に違反した者
三  第二十三条の二(第二十五条の二十において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
四  第二十五条の二若しくは第二十五条の三又は第二十五条の二十四第一項の規定による業務の停止の処分に違反した者
五  第二十五条の四十二第一項(第二十五条の四十五の二において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
六  第二十七条の規定に違反した者
2  前項第二号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

第三十三条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一  第十九条(第二十五条の二十において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
二  第二十条(第二十五条の二十において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
三  第二十六条の規定に違反した者

第三十四条  次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一  第二十四条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者
二  第二十五条の二十三の二第六項において準用する会社法第九百五十五条第一項 の規定に違反して、同項 に規定する調査記録簿等に同項 に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は当該調査記録簿等を保存しなかつた者

第三十五条  第二十五条の四十九第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した社会保険労務士会又は連合会の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。

第三十六条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第三十二条、第三十二条の二第一項第三号、第四号(第二十五条の二十四第一項に係る部分に限る。)若しくは第六号又は第三十三条から前条までの違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

第三十七条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一  第二十五条の二十三の二第六項において準用する会社法第九百四十六条第三項 の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二  正当な理由がないのに、第二十五条の二十三の二第六項において準用する会社法第九百五十一条第二項 各号又は第九百五十五条第二項 各号に掲げる請求を拒んだ者

第三十八条  次の各号のいずれかに該当する場合には、社会保険労務士法人の社員若しくは清算人又は社会保険労務士会若しくは連合会の役員は、三十万円以下の過料に処する。
一  この法律に基づく政令の規定に違反して登記をすることを怠つたとき。
二  第二十五条の二十三の二第二項又は第五項の規定に違反して合併をしたとき。
三  第二十五条の二十三の二第六項において準用する会社法第九百四十一条 の規定に違反して同条 の調査を求めなかつたとき。
四  定款又は第二十五条の二十五第一項において準用する会社法第六百十五条第一項 の会計帳簿若しくは第二十五条の二十五第一項 において準用する同法第六百十七条第一項 若しくは第二項 の貸借対照表に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
五  第二十五条の二十五第二項において準用する会社法第六百五十六条第一項 の規定に違反して破産手続開始の申立てを怠つたとき。
六  第二十五条の二十五第二項において準用する会社法第六百六十四条 の規定に違反して財産を分配したとき。
七  第二十五条の二十五第二項において準用する会社法第六百七十条第二項 又は第五項 の規定に違反して財産を処分したとき。