例えば、今年の4月に中古ビル(土地・建物)を取得しましたとします。
この場合、今年の5月から12月までの固定資産税を売主に支払った場合、この金額は土地・建物の取得価額に含めなければならないのでしょうか?

固定資産税は毎年1月1日における土地・建物等の所有者に対して課税されますから、4月に土地・建物等の売買を行った場合、本年度の納税義務者は売主となります。

このような場合、売買当事者間で、本年度分の固定資産税について、所有期間に応じた負担額を取り決めていることが多い状況にあります。

固定資産の取得に関連して支出する費用のうち、不動産取得税、登録免許税等の租税公課については、固定資産の取得価額に算入しないことができるとされています。

これに対し、固定資産税については、1月1日の賦課期日現在において売買されたビルの所有者でない限り買主に納税義務はありません。
すなわち、負担額は税金ではなく税金相当額であるということができ、固定資産税を納付することなくビルの土地・建物を利用することができる対価、つまり土地・建物そのものの対価ということになります。

したがって、負担額を土地・建物の売買価額と別に支払ったとしても、負担額は必ず土地・建物の取得価額に算入しなければならないことになります。

一方、売主にとっても、負担額はビルの譲渡対価に含められることになります。

文責:橋谷厚勇