メディカルビルやメディカルモールなどの集合型テナント開業の形態が増えているのですが、そのメリット・デメリット、または注意しなければならない点などがあります。
 集合型テナント開業の最大のメリットは、宣伝効果です。診察を受けに来た患者さんは、必ず他の診療科目も認知しますので、単独での開業よりもはるかに認知度が高まり、初期の集患が容易になり、短期間で経営の安定化につながります。
 また、集まった診療科目が一貫性を持っていれば“ワンストップ”となり、総合病院と同じ効果を生みます。たとえば、内科、整形外科、婦人科など高齢者を対象にした診療科目が集まれば、複数科を同時に受診できます。単独で開業している診療所が多く総合病院が少ない郊外においては、地域住民に対して強力なアピールポイントになります。
 それから、それぞれの専門医であるドクターが開業しているので「メディカルビルやメディカルモール」内で患者が急変しても、フォローして、もらえるという安心感が持てます。これは、ドクター側だけでなく、患者さん側にとっても安心感を持つことが出来ると思います。
 注意しなければならない点を挙げるとすれば、集まったドクターの中で患者さんの評判を落とした場合、まわりのドクターにも影響を与えかねませんし、集まった診療科目に一貫性がないと、それだけで、相乗効果はまったく望めなくなってしまいます。ゆえに、集合型テナント開業を考えているドクターは、どのような診療科目が入るかを常にチェックしなければなりません。
 また、集合型テナント開業の最大のデメリットは、いろいろな条件契約が多くなってしまうため、ドクターは、その雑用に翻弄されてしまい、適正な条件の契約なのかを判断できなくなり、業者にうまく利用されかねないことです。この点に注意しないと、開業後、思わぬ負担が発生し経営が圧迫されてしまうことになります。

文責:松田康成